品質に携わる人なら一度は耳にしたことがあるであろう「QC検定」。
メーカーではQC検定の取得を推奨しているところも少なくなく、講義が設けられているところも。
そのQC検定を持っていると、どんなメリットが?転職に有利?

QC検定2級を取得後、10年かけて調べてみた体験談です!
QC検定とは?
QC検定とは、一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)による主催のもと、一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が認定している品質管理に関する検定のことです。
ちなみにQC検定は通称で、正式には品質管理検定と言います。
引用元:品質管理検定
1~4級まで等級が設けられており、2級が管理職レベル、3級が中堅社員レベル、4級が学生レベルという目安になっています。
試験内容は統計学やQC7つ道具、ISOなど品質管理、品質保証に必要な知識に対するものです。
取得した級は2級
私は2012年に品質管理検定2級を取得しました。
当時、アラサーの派遣社員で、とある大手光学機器メーカーで品質保証の業務を行っていました。
大学時代、農学部に所属していたため、統計学は随分勉強したので自信があり、派遣先企業に2級保持者がいなかったこともあいまって、いっちょごぼう抜きしてやろうと挑戦したのです。

2級は管理職レベルを想定しているだけあって、中々の歯ごたえでした。
過去問題集を片っ端から解いては暗記していくという大学受験を思い出させるようで、統計学の知識は大分あると思っていたのですが、随分勉強したことを覚えています。
試験の出来は悪くなく、どうかなと思っていましたが、無事合格し、ほっとしました。
その後、私は10年間で4社を経験することになります。

QC検定取得の効果は?
一番効果があるのは品質部門
結論として、QC検定の取得は転職にプラスに働きます。
ただし、どの部門を目指すかによって効果の度合いは変わってきます。
最も重視するのは品質部門で、次いで製造部門でしょうか。
この10年で数えきれないぐらい求人票を見てきましたが、QC検定に関する記述があったものは少なくありません。
「必須」ではなく、「尚可」が多くありましたが、プラスに働くことは間違いありません。
実際に、書類選考を通過し、面接の段階でもQC検定に触れられたことがあります。
企業としても資格取得など、向上心の強い方が欲しいものですしね。
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有利に働くのは3級から。出来れば2級を!
QC検定なら何級でも効果があるかと言われるとそうでもありません。
4級だとほぼ効果はなく、ちょっと知っているんだね、といった具合です。
年齢や経験によってはなぜ3級以上を取得しないのだろう?とマイナスにも働きかねません。
品質部門なら3級以上を目指したいところです。
2級になってくると取得も難しくなってくるだけに、向上心が強いのだな、品質やバックグラウンドの知識も豊富にあるなとポジティブな判断をされることが多いです。
また、企業によっては3級以上の取得者に資格手当を出すところもあり、やはり社会人なら3級以上が目標となるでしょう。
どんな勉強をしたら良い?
やはり一番良い勉強方法は過去問題集です。

まずはどんな問題が出されるのか、問題そのものと傾向を知ることが第一歩です。
高校や大学受験と似ていますね。
続いて、分からないことを調べたり、足りないと思われる知識を足していく・・・と、まあ受験などとそう違いはありません。
コツとしては自分が勉強した内容、理解したと思っている内容を他人に説明することです。
誰も居なければ、独り言でも構いません。
上手く説明できれば良し、実際に話してみると、あれ?というところは出てくるものです。
1級はオススメしません
では、いっそ1級を!とお考えの方、まず1級について調べてみましょう。
⇧は1級の見本問題です。
こちらを70%以上取得した上、で手法、実践の2分野で50%以上の得点率であれば一次試験通過です。
次いで2次試験があり、通過すれば晴れて1級取得ですが、QC検定1級の合格率は毎年一桁代です。
品質部門のエキスパートになる!という方はぜひ挑戦していただきたいですが、コスパの面からはオススメしません。
おわりに
品質を担当する以上、統計学について知る必要はどうしても出てきます。
統計学のバックグラウンドがある身からすると、知っていた方が良いのは言うまでもありません。
シックスシグマ、平均値と中央値の違い、正規分布、サンプリング、分散分析、回帰と相関の違い・・・初歩的な知識だけでもあると業務に幅が出来ますし、より深く品質を知ることが出来ます。
何より、業務が楽しくなります。
みんな苦手なことには目を背けますが、得意なことには自分から首を突っ込んでいきますよね?
会社にぶらさがるより、支える側の方が楽しいに決まっています。
つまづきやすい分野なので、最初はアレルギーが出るかも知れませんが、経験のない方は一度挑戦してみてはどうでしょうか。
それでは、ここまでお付き合い頂き、有難うございました!

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