野良猫

エッセイ

自称ブロガーとして活動を始めて2ヶ月。

今日も一つ記事を書いた。

誰が読んでくれるやら知れたものではないが、最近ではこれを仕事だと思って取り組んでいる。

一息つこう、と窓を開け、ベランダに出た。

この3月から住みはじめて6か月になるこのアパートだが、気に入っている。

程よい田舎で静かだし、車があれば特に困ることはない。

一歩ベランダに出ると、ふわりと心地よい風が通った。

おお、今日は涼しいな。

昨日も厳しい残暑、とニュースで言っていたが、夏の終わりを感じさせる。

ふと、野良猫が視界に入った。

私の部屋はアパートの3階、最上階だ。

野良猫は隣の平屋の庭にいた。

野良猫を見下す構図になる。

野良の割にはきれいな毛並みだ。飼い猫かも知れない。

と、猫は芝生に埋もれるように寝ころんだ。

最高の布団だろう。

自由に生きているなぁ、と思っていると、ゴミ収集車がすぐそばの道路を走ってきた。

ゴミ収集員が慣れた手つきでゴミ袋を車に投げ入れていく。

一連の作業の最中、若い女性が近寄ってゴミ袋を手渡した。

何事もなかったかのように受け取る収集員。

猫も作業をじっと見ていた。何を考えているのだろう。

ぼんやり考えていると、くしゃみが出た。この涼しい風のせいか。

顔を上げると、猫がこちらを見ていた。聞こえたのか?

くつろいでいるのを邪魔したかなと思い、猫を見つめる。

猫もこちらを見続けている。お互いに見つめあってしまった。

なんだか目をそらせず、じっと猫をみる。

急におかしくなって、目をそらしてしまった。

邪魔してごめんよ。

そそくさとベランダを出る。

猫はもうこちらに興味はないらしい。

毛づくろいを始めていた。

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