バイク、自動車、マリン (船外機)に加え、ジェットなど多岐にわたる事業を圧倒的な技術力で展開するホンダ。
自動車部品業界裏話第二弾はそのホンダについてです。
第一弾トヨタ自動車⇒自動車業界は大変!? ~サプライヤから見たトヨタ自動車~

ホンダは良い意味で職人の集まりといったイメージです。
ホンダはテレワーク廃止!徹底した現場主義
2022年のゴールデンウイーク明けからホンダはテレワークを廃止し、原則週5日の出社と定めました。
時代に逆行している、多様な人材の確保が難しくなると論議を呼びましたが、私はホンダらしいなと感じました。
ホンダ創業者の本田宗一郎がそうであったように、ホンダの社員は現場を重視する職人といったタイプの方が多くいらっしゃいます。
部署にもよりますが、やはり工場ではちょっとしたときでも容易に現場に行けるようにという意図なのでしょう。
あるいはフェイストゥフェイスを重視したのかも知れません。
ただ、イーロン・マスクがテスラにてテレワークを廃止し、従業員に出社か、さもなくば退職かと迫ったように、自動車業界ではテレワークをどうも嫌う傾向があります。
私が以前勤めていた会社でも週の最低出社日が設けられましたが、事業所によって最低出社日が異なり、都市圏の事業所では最低週2日、田舎では週4日と一定ではありませんでした。
テレワーク大好きで好きにやらせてほしいタイプの管理人にはその週4日の出社がどうにも窮屈に感じられましたが・・・。
仕事をしているかどうかでなく、成果を出しているかどうかを見て欲しいものです。
ホンダはサプライヤにも敬意を払う
冒頭のイラストは実話です。
以前、荷姿検討会をホンダの工場で行いたいと申し出を頂き、サンプルを抱えてお伺いしました。
ホンダは国内に2か所、埼玉県の寄居工場と三重県は鈴鹿工場があります。
どちらにもお伺いしたことがありますが、やはり工場の方は忙しいことが多く、また突発のトラブルなども生じることがあり、検討会に参加予定の方が全員は集まりませんでした。
すると、ホンダの担当の方が各所に電話され、
「呼んでおいたのに来ないのなら、集まってくれたメンバーで決定してしまいましょう」
と強力に検討会を推し進めてくださいました。
カーメーカーによっては日を改めてまた、あるいはサンプルを預かっておいて検討する、なんて事態もあるだけに、この御対応には涙が出そうでした。
サプライヤ側も人間ですから、こういった方には誠意でお返ししたくなるのが人情です。
無事荷姿が決まり、量産が開始した後、荷姿の改善提案を色々と頂きましたが、誠心誠意対応させて頂いたつもりでおります。
ただ、そんなホンダにもサプライヤ泣かせの点が一つだけありました。

入場が異常に難しい・・
ホンダ寄居工場も鈴鹿工場も非常に大きな工場であり、機密の塊です。
当然入場には警備ゲートを通る必要があるのですが、ここの守衛さんたちが非常に厳しく、難儀しました。
外部業者が入場する際には事前手続きやドレスコードがあり、それらを一つでも満たしていないと入場が認められないのです。
初めて伺った際にはそれらを知らず、担当の方に連絡して事なきを得ましたが、
「こちらも呼ばれて、仕事で来たのにそんなに邪険にしなくても・・」
と思ったものでした。
また、工場の敷地内はとんでもない広さです。
一つ10キロ近い重さのサンプル箱を抱えて歩くのは大変でした。
【早い者勝ち!】.com/.net/.jp ドメイン取るならお名前.com
おわりに
私はホンダ寄居工場、鈴鹿工場、またマリン事業の浜松工場にも伺いましたが、どこの工場も生産ラインが非常にきれいでした。
おそらく〇ルクス以上という規定があるのでしょうが、明かりも多く、これなら不具合も見つけやすいだろうと自動車への熱意を感じると同時に、サプライヤとしてはヒヤリとしたものです。
また、国内のカーメーカーで、トランスミッションを自社製にしているのはホンダとマツダだけです。
どちらも熱心なユーザーがいることで有名ですが、こういったクルマづくりへのこだわりが一般のユーザーのみならず、コアなファンを魅了し続けているのでしょう。
N-BOXシリーズなどの軽自動車、ヴェゼルなどのSUVに加え、HONDA-eというEVも取りそろえ、相変わらず好調なホンダ。
このまま日本のものづくりをけん引していって欲しいと願います。

にほんブログ村
⇧ランキングに参加しております。クリックをお願いします。

コメント