最近新聞の表紙を飾ることも多くなった日本電産。
創業者である永守重信氏の強烈なトップダウンが有名ですが、日本電産のみならず、巨大なグループ企業は各業界でも存在感を示しており、特に自動車、機械メーカーでは良く知られています。
今回は日本電産についてです。

私も日本電産コパルと日本電産トーソクは知っていました!
日本電産とは
東証プライム上場で、資本金877億円、連結売上高1兆6,000億円 (2021年3月期)という押しも押されぬ大企業です。
引用元:日本電産 – Wikipedia
主にモーターに強みを持ち、今後EV向け需要の拡大が見込まれているeアクスルなども生産しています。
私がタムロンというレンズメーカーに居た際、日本電産コパルとやり取りをしていた時期があります。
日本電産コパルはレンズ用の金属シャッターメーカーとして創業し、後に日本電産グループに入った経緯があります。
レンズ内にある絞りという部品のことをアイリスと呼んだりしますが、そのアイリスをコパルから購入していたのです。
また、ジヤトコというトランスミッションメーカーに居た際は、日本電産トーソクとのやり取りもありました。
トランスミッションの心臓部ともいえるコントロールバルブやソレノイド (直線運動をするモーター)の生産で有名ですが、トーソクは一度日産グループに入った後、日本電産グループに入った経緯があります。
きなくさいにおい
本体だけでなく、グループ会社も粒ぞろいで強力な日本電産グループですが、最近きなくさいにおいも感じられます。
株価至上主義で目標が達成できないと罵倒や降格といった行き過ぎた指導はかつての東芝をほうふつとさせます。
引用元:日本電産、カリスマ経営者が招いた大量退職危機 | 経営 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)
東芝社長陣が目標が達成できていない報告書を受け取った際、チャレンジ、とだけ言って報告書をつき返していたと言います。
結果、社内で報告書の数字を誤魔化すようになり、巨大粉飾決算へとつながっていきました。
また、自社株買いにも経営トップの永守会長の関与が取りざたされています。
引用元:日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か | 経営 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)
上場企業で勤務したことのある方は御存じでしょうが、株式を公開している企業では従業員に対していもインサイダー取引について教育が行われます。
永守会長は経営トップであり、かつ創業者です。
社内に怖いものなどないでしょう。
かつて外部から見た日本電産はそれはそれは立派な企業に見えましたが、最近は妙な話が聞こえます。
従業員満足度は?
気になってVorkersで日本電産従業員による会社の評判を調べてみました。
⇒日本電産 「社員クチコミ」 就職・転職の採用企業リサーチ OpenWork (vorkers.com)
まず、総合評価が2.91と3.0を割り込んでいることに驚きました。
vorkersなどの従業員が会社を評価するサイトは退職者や退職検討者も含むため、数字は悪くなりがちですが、これほどの有名企業で3.0を下回るのは珍しいです。
クチコミも交通費など会社がケチ、や仕事がハード過ぎるといった大企業とは思えない内容でした。
勢いがあるのは結構なことですが、華々しい業績を支える従業員の苦労は並大抵ではなさそうです。
おわりに
「俺を超える奴がいない」と言っていつまでも経営者の席に座り続ける老人を老害と呼ぶ風潮があり、それを揶揄する声も良く聞きます。
守永会長の手腕は確かなものですが、一方で賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶとも言います。
かつて明治の時代には日本を救った救国の英雄、東郷平八郎元帥海軍大将でさえも昭和の時代には「明治の頭で昭和の海軍に君臨し続けた」と評されてしまいました。
守永会長は後世にどう評価されるのでしょうか。
それでは、ここまでお付き合い頂き、有難うございました。

コメント